Hypertextの表記方針
- たかし、2024-11-02 (陰暦10月02日)・2024-11-09 (陰暦10月09日)
概要
超文本 (hypertext) における文章の表記をまとめておく。
基本的な方針は次の通り。
- 英單語を含まない部分は縱書きに準じた表記とする
- 横書きで表示されるのは技術的な制約に過ぎない、と考へる
- 縱書きで英字が讀み辛いのは「表示のされ方」次第だと考へる
- stylesheet に依存しない、適切に構造化された「data」を記述する
- 文書の見た目は、表示する側 (視覺系の UA) が責任を持つ
- 文書の執筆者は單に自分の考へを HTML の決りに從つて記述すればよい
- 新たに書いたり修正したりする文章から、随時適用していく
文書の構成要素
見出しについて
HTML に於ける見出しは、複數の段落をまとめる無難な方法である。DIV 要素で囲む方法は CSS に依存するし、SECTION 要素で囲む方法は美々蝶々にとつて過剰だと感じる。
まづ内容を大きく分類してから細分化すると良い。論理的なまとまりに分けて見出しを置き、それぞれが讀み易い分量の塊になるとよい。
見出しの階層をわかりやすくするため、階層ごとに異なる命名規則を設けると良いかもしれない。例へば、H2 の見出しは極端に短くまとめ、H3 の見出しは送り仮名や動詞を使ひ、長くするなどである。
多くの視覚系 UA では、見出しをその階層ごとに別の style で表示するが、その振舞に依存したくない。
曾て執筆した「ウェブサイトの設計方針」では、見出しに番號をつける様にしてゐた (1. 概要、など)。しかし、見出しに番號があると見出しの順番が變化した際に番號を振りなおす必要があり、保守性が下がる。これから書く文書では見出しに番號をつけず、過去の文書も機會があれば修正していく。
段落について
思考の塊の一つを、段落として表現する。
段落には、一つの明確な主題・目的を持たせるのが良いと考へてゐる。主題や目的が切替るならば、新たな段落に分ける樣にする。
段落の文章が込み入る時や、一行だけの段落が續く時は list (列擧) を使ひたい。
和文には形式段落と意味段落との二種類の段落があるが、HTML にはその區別がないため、形式段落しか表現できないといへる。意味の区切りが重要であれば、それは見出しで分けたい。
段落を全角39字以内に収められる時は、文字を削つてそれに収める樣にする。50字以上の段落は無理に削らない。これは小さな畫面に合せた慣習だが、大きな畫面で見た時にも視覚的にわかりやすくなると感じた。
List について
所謂「箇条書き」「名前・説明の組合せ」は HTML では「list (列擧)」と呼ばれる。
HTML には列擧のために次の要素を使用できる。
- 順序の無い列擧 (UL-LI)
- 順序のある列擧 (OL-LI)
- 定義の列擧 (DL-DT-DD)
これらの要素は、入れ子にできるし、殆ど全ての構造を表現できる。濫用したくなる魅力を持つてゐるが、段落にするべきところでは段落を使用したい。
この文書の「細部の表記」の節の樣な箇所は列挙の使ひどころだ。同じことを段落で表現するには多くの文字が必要だらう。
順序のある列挙の項目を指して、「『1.』については、」の樣に言及したくなるが、番號の振り方は stylesheet に依存するため、「『何々』については、」と、具體名で呼ぶと良い。
段落と同樣に、列擧された項目も、可能な限り一行に収めたい。ただし、行頭に全角二文字ほど餘白が空くことを前提に、全角35字程度を基準とする。
細部の表記
國語について
- 原則、歴史的假名遣を採用する (例外は、片假名語、固有名詞、生物の名前など)
- 小書きの平假名は使用しない (誤字の元であり、紛らはしいため)
- 一部の日本語は片假名で書くことがある
- 例へば、ハッキリと・フタを閉める・カッコで圍む・カエルを捕へたなど
- 漢字は舊字體「も」使ふ
- 「気」と「(中が米の) 氣」との間に大きな差は無いと考へる
- 「漢字の書き換へ」により別の字になつたものを、より重要であると考へる
- PC で表示した際に潰れたり、文字化けしたりする文字は避けてもよい
- 例へば「円形 (舊字は圓形)」「図形 (舊字は圖形)」など
外來語について
- 先に國語 (大和言葉・漢語) で表記することを檢討する
- 中文で表記することを檢討する (國語で表記できない場合)
- 外來語はなるべく原語と同じ文字で表記する
- 英單語は小文字始まり原則とする (例外は、固有名詞など)
- 片假名語を國語や中文に書き換へた場合、カッコのなかに原語の綴りを書く
- 例へば、鍵盤 (keyboard)、滑鼠 (mouse)、超文本 (hypertext) など
- 英字の縦書きは、書體および表示方式次第で讀み易くなるはず
- 紙に書いて試したが、英字を斜めに書くと縱書きでも読み易い
國語と英語との堺目について
- 和文に英字を混ぜる場合、前後に空白を置く (例外は、見出しなど)
- 空白の後の「は」を避ける (「は (ha)」と讀まれるため)
- 例へば「nano は」よりも「nano とは」と表記する
電子計算機關聯について
- 算譜の斷片などは、必要の無い限りカッコで囲まず、前後に空白を置く
- 既に示した算譜の一部を指したり、強調したりする時は、カッコで囲む
- キー入力は「+」で繋ぎ、カッコで囲む
- 例へば「保存するには「Ctrl+s」を押します」など
- 算譜などが長くなる場合、段落などの文中から獨立させる (PRE を使用)
記號・約物について
- 一般的に縦書きに使用されない記號・約物を避ける
- ある記號に全角と半角との兩方が存在する場合、半角を優先する
- 「:」を避けて「-」「…」を使ふ (または「...」)
- 「…」にも「幅が曖昧 (後述)」といふ問題があることに気づいた
- 「...」には技術的な問題は無ささうが日本語で使用するべきか不明
- 句讀點は「、」「。」を使ふ
- 箇条書きの末尾に「。」をつけない
- 區切り文字の強さの優先度は次の通り
- カッコ類
- 「、」
- 「・」
- 區切り文字の例、「A、B-1・B-2、『C-1、C-2、C-3.1・C-3.2』」
- 英單語が混ざる時も、基本的には國語の約物を使用する (一貫性のため)
- 幅の曖昧な文字は terminal で崩れやすいことに留意
- 星や米印など、端末では半角の扱ひだが書體では全角であることがある
- 前述の「…」もこれにあてはまると気づいた
- 但し、理想的な解決策は terminal の處理を改善すること
- 繪文字を使用せず、引用部や固有名詞にも含めない (bug の元であるため)
參考
關聯
附加情報